■まずは単母音から
母音は単独、または前に子音がついた形で音節を形成します。
基本となる母音(単母音)は次の6つです。
* ( )内は前に子音がつかない時の表記法です。
では、ひとつひとつ見ていきましょう。
a:普段の日本語のトーンで「アー」と言ってみてください。その「アー」を更にワントーン上げてみましょう。その際、口は大きくしっかり開けてください。それが中国語の「a」です。
o:日本語の「オ」を唇の形を丸めて突き出すように発音します。
e :日本語の「ア」と「オ」の中間のような音です。下腹部をグーで殴られたシーンを想像してください。喉の奥から「ウッ」と声が出ますね。喉の奥からというのがポイントです。そのまま「エ」の唇の形で「オ」を発音します。(あいまいな「エ」)
i:日本語の「イ」より唇をしっかり左右にひいて発音します。
u:日本語の「ウ」よりも、唇を丸くして、しっかり前に突き出して発音します。少し大げさなくらいでちょうどよいです。
ü:横笛を吹くような唇の形で「イ」を発音します。「イ」にかすかに「ユ」が混ざっているような音になります。
ちなみに
の順番ですが、ちゃんと意味があります。
左から口を大きく開けて発音する順に並んでいるのです。
この順番は、複母音や声調記号のつけ方にも関係してきますので覚えておいてください。
ところで、なぜ子音がつかない場合は、( )内のように表記法を変えるというルールがあるのでしょうか。
それは、そのままの表記をすると、前の音節との堺目がわからなくなってしまい不便だからです。
例えば、shēngù という綴りの場合、( )内のように表記を変えなければ、区切る場所がgの前か後かで
shēng ù (生物=生物)
shēn gù (身故=死亡する)
というように全く違う意味の単語になってしまいます。
そのままでは、わかりにくく不便なので、( )内の表記法で記載すると・・・
shēngwù (gとwの間が境目) 生物
shēngù (nとgの間が境目) 身故
わかりやすくなりました!
というわけで、このような表記法のルールになっているのです。